

2005年8月24日のボクチン(1歳) posted by (C)ボクチンの母
【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾(ブログへ転載させて頂く場合があります。)
【 年 代 】:30〜39歳の女性
【 職 業 】:パート・アルバイト
【 地 域 】:中国
【 お問い合せ内容 】: はじめまして。
花粉症があり、2012年の2月から4月末と今回2013年の2月から4月末まで、小青竜湯(クラシエ)を処方してもらい、服用していました。 2012年は飲んだり飲み忘れたりが多かったのですが、今年は割ときっちり飲みました。
そして、これと一緒に、新薬のオロパタジン塩酸塩錠5mgも処方され、一緒に服用していたおかげか、今年の花粉症は症状が軽くよかったのですが、4月末頃、服用をやめてから、倦怠感がつよく、つわりのような胃のむかつき、吐き気が続き、食欲はあり、食べるとおさまるのですが、しばらくするとムカムカしてくる状態が続きました。
また、昨日はめったに出ない鼻血も出て、今日も鼻水に少し混じっています。
今日、鼻水がひどかったので、まだ花粉症があるのかと思い、久しぶりに残っていた小青竜湯を服用すると、胃のムカツキがおさまり、また、4月末ごろから、子供を寝かしつける際、9時ごろ一緒に布団に入ると、起きてこれないほどのだるさ、吐き気が起こっていたのですが、今日はうそのように、一緒に9時に布団に入っても、眠くなることなく、怠さがありません。
そこで、思ったのですが、小青竜湯を飲み続けていた(2か月程度ですが)せいで、 このような、禁断症状ではないですが、飲むのをやめた途端に 吐き気や倦怠感が起こったということはあり得ますか?
服用をやめて、しばらく我慢すれば、おさまるものなのでしょうか。
よろしくお願いいたします。

2005年8月24日のボクチン(1歳) posted by (C)ボクチンの母
お返事メール:小青竜湯中の麻黄の主成分はエフェドリン類ですが、エフェドリンの長期使用(乱用)による依存症は、衝動強迫、妄想、幻覚などとされていますので、それには該当しないようです。
小青竜湯中の麻黄や細辛は人によっては胃障害を誘発する場合がありますが、反面、配合中で最も多い半夏は吐き気止めとしても有名な成分であり、そのほか乾姜や桂皮も胃の血行を促進して健胃作用があります。
そのことから、春先の季節の変わり目に花粉症とともに偶然並行して胃の調子が乱れかけているところへ、小青竜湯を服用していたところで破綻を来たさずにいたのが、鼻炎が改善したところで小青竜湯を中止したところ、半夏や乾姜および桂皮、芍薬、甘草など、これら胃にも効果がある五種類の生薬類働きが途絶したために、胃の調子の乱れが顕著に出現してしまっとと解釈するのが順当のように思われます。
言い換えれば、貴女にとってはたまたま優れた胃薬でもある半夏・乾姜・桂皮・芍薬・甘草の五種類の配合が、胃に有効に働いていると考えられるわけです。麻黄と細辛・五味子などは人によっては胃を障害する場合がある成分は悪影響が出ずに、蒸気の5種類の効果が優性に働いて胃の調子を整えていたものと考えられます。
小青竜湯の禁断症状とは考えにくいと思います。
桂皮には桂枝に似てのぼせを引き下げる効果もあり、桂皮・芍薬・甘草などの配合で鼻血を止める作用を発揮する場合もあります。
(日本では桂枝と記載されていても、実際に使用されているのは桂皮=肉桂であり、また子供の鼻血によく使用される小建中湯にも配合されています。)
ともあれ、上記の解釈は結果論としての解釈であり、
> このような、禁断症状ではないですが、飲むのをやめた途端に
> 吐き気や倦怠感が起こったということはあり得ますか?
は、ほとんどあり得ないのですが、現実には貴女に生じたことは否定できない事実だと思います。
> 服用をやめて、しばらく我慢すれば、おさまるものなのでしょうか。
これについては分かりません。
もしかしてよほど小青竜湯を必要とする体質なのかもしれないし、あるいはそうではなくて、もしかしたら前例があまり見られない特殊例としての「禁断症状に近い」とても珍しい例外的な症例かもしれません。
念のために処方してもらった医師にご相談されてみられるべきかと思います。
その折には必ず胃などの諸検査もしっかり受けてみるべきと思います。
以上、取り急ぎ、お返事まで。

2005年8月24日のボクチン(1歳) posted by (C)ボクチンの母
折り返し頂いたメール:早速のご返信、ありがとうございました。
成分の詳しい説明、とても勉強になりました。
そして、一般的な禁断症状ではなかったので、安心いたしました。
もし例外の禁断症状だった場合、服用後の体調改善がかなり劇的だっただけに、怖い気もしています。
アドバイスいただきました通り、処方医に相談して胃の検査を受けてみようと思います。
ただ、処方医は、以前、風邪で処方された麻黄附子細辛湯が冷えに効き、花粉症の際に小青竜湯と一緒に処方してもらったこともあり、 ネットで同時処方は危険との見解を見たので少し不安もあります。
麻黄の入ってない半夏・乾姜・桂皮・芍薬・甘草のみの漢方薬があれば、それがいいんでしょうか。
いずれにせよ、まずは処方医に相談してみます。
どうも、ありがとうございました。
編集後記:処方された医師は、以前、小青竜湯と麻黄附子細辛湯の各エキス剤を同時に投与したという危険な配合をされたというのだから、漢方知識をやや疑わざるを得ない。
敢えてこのような必要性があるとすれば、小青竜湯に附子エキスを加えれば済むことなのに、両者のエキスを投与すれば、麻黄と細辛の配合量が異常に増えるため、心臓疾患を抱える人や高血圧の人、およびご高齢者にとっては危険を伴う場合があることを強く認識しておくべきである!
医師の多くは漢方知識が僅少であると心得て、患者さんのほうが自己防衛する以外に方法はないかもしれない。
参考文献:2012年05月25日 エキス剤による小青竜湯合麻黄附子細辛湯は薬剤師が医師にこっそりと注意してあげるべきやや危険な配合ですよ
小青竜湯合麻黄附子細辛湯を各エキスで配合するなら小青竜湯加附子末の方が遥かに安全っ!

2005年8月24日のボクチン(1歳) posted by (C)ボクチンの母